コミュ力とは
コミュ力は大事だとよく言われて、コミュ力を上げるにはどうすればよいかと、いろんな本を読んだり、あるいはセミナーに参加したりする人もいるかもしれない。
では、『コミュ力』とは何でしょうか?
一言でいえば、意思疎通を取る能力といえます。
言ったことや書いたことを聞き手や読み手に正確に伝える能力と、逆に言われたことや読んだことを正確に理解する能力がコミュ力です。
つまり双方向のやり取りが大事なのです。
もちろん片一方に特化したコミュ力も場合によってはかなり役に立ちます。
発信側のコミュ力を鍛えるとAIにも伝わる
では、今はAI生成の時代です。
AIは人ではありません。機械です。
伝わりやすいプロンプトを書ける人は、より自分の作りたいものを実現できる
もちろん、最近のAIは賢くなってきているので、少々テキトーなプロンプトでも理解して成果物を提供してくれる。誤字や脱字でさえ、まるで人が読んでいるかのように理解してくれる。
ただ、以下の内容をより正確に伝えることで、思考時間も減り、より自分の意図する成果物を得ることができる。
- 前提条件
- 実現したいこと
- ルール
前提条件を伝えることで、クリアしなければならない障壁や今の時点でできないことなどがわかります。
実現したいことを正確に伝えることで、出来上がった後の「そうじゃない」を防ぐことができます。
ルールを正確に伝えることで、暴走を阻止することができます。
例えば、「日記や記録アプリケーション」を作ることを考えましょう。
その時、どういう前提条件と実現したいこととルールを伝えるでしょうか?
日々の日記や記録を残して、いつでも振り返ることのできるアプリを作りたい。
## 前提条件
* アプリはWindowsのOS上で動く必要があります
* サーバーなどはないので、外部と通信をせずにスタンドアロンで動いてほしいです
* 開発言語はPythonかJavaScriptなどのスクリプト言語がよいですが、環境構築に手間がかからなければ言語は特に問いません
* データの保存はテキストでもSqliteなどの軽量のDBでもよいです。もちろんほかに案があれば、それを提案してください。
## 実現したいこと
* 日々の記録を保存するものを作りたいです
* 記録には以下の項目を含めたいです
* 日時
* タイトル
* 複数記載できるタグ
* 内容
* 検索機能があり、以下のAND条件で検索できること
* 日時の範囲指定
* タイトルの部分一致(部分一致についてはOR条件)
* タグ
* 内容の部分一致(部分一致についてはOR条件)
* 誰にも見られてたくないので、パスワードでアプリを使える機能が欲しい
## ルール
* 使ってよいフォルダは「C\:users\user_name\project\memo\」以下のみとします
* 何かインストールが必要なときは勝手にインストールせずに事前に確認してください
* ファイルを勝手に削除しないでください
* 何かをインストールする場合は、使用するアプリケーションやライブラリに対して、必ず脆弱性チェックを行い、1年以内に更新されているものを選ぶようにしてください
* もちろんライセンス的に利用してもよいもの(例えばMITライセンスなど)を選択してください
* 作業の前に必ず実施計画を伝えてください
適当に思いつく限り書いてみましたが、これである程度のアプリはできるのではないでしょうか。
これはAIに限ったことではないです。
対人とのコミュニケーションでも同じです。
上から順に読んでスゥっと入ってくるように構成するのが大事です。
上記の例がスゥっと入ってくるか否かは個人差がありますが、これが例えば文章で届いたらどうだろうか?
考えたくもないですよね?
人もAIもメモリがあります。
長い文章はメモリを消費します。後半になると前半の内容を忘れてもう一度読み返す必要が出てくるかもしれないです。
上の例のように、一つ一つの項目を短く書くことで、メモリの消費を抑えられます(イメージです)
考えさせたり、調べさせたら負け
特に対人の場合は、質問や相談をするときに相手に考えさせたり、調べさせたら負けだと考えるのが大事だと思う。
なぜ、考えさせるのがだめなのか?わからないことを聞いているから当然考えるものでしょう?
確かにそうかもしれないです。
ただ、うまく伝えれば即答を得られる内容がすぐにレスポンスが得られないのは勿体なくはないですか?
それは、自分の時間にも相手の時間にも言えることです。
ただ『わかりません』ではなく、
『○○を試して、□□という結果になりました。 △△も試してみましたが、こちらも□□という結果になりました。 少し時間がかかるが××を試すべきか、他の方法があるのかご意見いただけますか?』
と言われた方が、事前に試したことがわかるので、同じことを試してくださいという必要がなくなり、もしかしたら、アレが原因かもと閃くかもしれない。
ただ、相談の仕方としては前提や代替案も出ていてよいのですが、以下のように箇条書きにしてしまったほうがなおよくなる。
以下の件について相談があります。ご意見いただけますか
実施したこと
・○○
・△△
結果
・いずれの場合も□□
次に検討していること
・××を試す
相談事項
・××は確認に時間がかかります、これを確認すべきか悩んでいます。ほかに代替案があれば、指示いただけますか
これはベターな例ではない。文章でも十分に伝わる内容であるからだ。ただ、日々の報告や連絡や相談で整理できるのに、長い文章で書いてしまうことはないでしょうか。
簡潔に書けるのであれば、そうするのがベターです。
そうすることで聞き手のメモリを消費せずに、即答を得やすくなります。
自分と相手のスコープ(前提知識)の違いにも気を付けよう
時々こういうことはないでしょうか?
相手も当然知っていると思って話すと、ポカーンとされたり、予想外の質問返しに遭うこと。
これは前提知識に齟齬があることで発生するコミュニケーションの失敗です。
相手も当然同じ理解をしてくれるだろうという思い込みで話し始めると、失敗します。
日々のコミュニケーションで『常識化』している内容であればよいが、突発的な内容の場合は、前提知識を相手に共有してから話を始める方が得策である。
これはプレゼンでも言えます。
今から「○○について話しますよー」って言って詳細に入るほうが、整理するためのメモリを用意して詳細を記憶することができる。
(プログラミングやっている人ならわかる、存在しない変数に代入するとエラーが起きるが、先に定義した変数への代入であればうまくいくアレです※言語による)
人って意外と思い込みが激しいので、相手も知っているはずと思いがちですが、知識や理解のスコープはみんな違うものです。
前提を共有しているか否かでは大きく伝わり方が変わります。
まとめ
AI時代もそうでない時代も、コミュニケーションは前提と本編とまとめが大事ということです。
そしてさらに端的に伝えることが大事ということです。
相手がAIでも人でも、認識齟齬が少なく円滑にコミュニケーションをとるために、日々の会話やテキストに気を配っていきましょう。
ちょっとの工夫で伝達速度は上がり、ストレスは下がります。